次世代経営コンサルティング・外国人技能実習生なら

〒101-0023 東京都千代田区神田松永町14 CIRCLES秋葉原駅前6F

アクセス
JR秋葉原駅 中央改札口徒歩2分
東京メトロ日比谷線秋葉原駅 2番出口徒歩2分
つくばエクスプレス秋葉原駅 A3出口徒歩1分
受付時間
9:00~18:00(平日)

お気軽にお問合せ・ご相談ください

03-3526-2335

インドネシア鉄道人材視察ミッション2026

実施期間:2026年7月15日~18日
実施場所:インドネシア共和国(ジャカルタ市、マディウン市)
企画運営:次世代創造協同組合(日本)、PT BREXA Raya Indonesia(インドネシア)

マディウンでの全体写真

JACAにて記念撮影

目的

本ミッションは、日本とインドネシアとの連携協力のもと、鉄道業界の持続的発展を支える人材育成のために、連携協力の在り方や日尼双方における事業拡大・発展について両国関係者が検討・協議を行うとともに、関係者間の関係構築と促進を図ることを目的として実施したものです。

本ミッションの主な目的は、以下の3点です。

① 人材の質の確認:ポリテクニック・マディウン校の学生が有する専門技術レベル、インドネシア特定技能候補者の日本語能力および日本での就労意欲について、面談などを通じて、直接確認すること。

② 育成・教育内容の協議:日本の鉄道事業者が求める人材要件(鉄道初等教育、電気基礎知識等)を、現地の教育機関および送り出し機関と共有し、日本入国前に実施すべき教育カリキュラムについて協議・構築すること。また、インドネシア人材が日本企業で勤務する際の配慮事項、文化的・社会的・慣習的な相違や、価値観の違いなどについての理解を深めること。

③ 採用活動の協議:日本での特定技能1号の鉄道人材として活躍できるように、適切かつ円滑な具体的な採用プロセスを確立するための協議を行うこと。

日程

【 7/15(水)】  
10:15 羽田発⇒16:00 スカルノ・ハッタ空港(ジャカルタ)着 NH855
11:15 成田発⇒17:05 スカルノ・ハッタ空港(ジャカルタ)着 JL725
18:50-20:40 夕食懇親会・参加者顔合わせ(Seribu Rasa Gunawarman)
21:20 ホテル到着
【 7/16(木)】  
8;20 ホテル出発
9:00-11:00 JICAインドネシア事務所 訪問
12:20-14:40 BREXA・ボゴール研修センター 訪問 (面接内定者/候補者/高度人材と懇談も)
16:10 スカルノ・ハッタ空港着
17:30-18:45 スカルノ・ハッタ空港発⇒アディスマルモ国際空港(スラカルタ)着 ID7368
20:15-22:00 夕食(Royal Surakarta Hotel)
【 7/17(金)】  
7:15-9:00 ホテル出発し、スラカルタからマディウンへ移動
9:00-11:10 インドネシア鉄道工科ポリテクニック マディウン 訪問
11:20-12:30 INKA 江本様による講演
13:00-14:00 昼食(Lombok ldjo Madiun)
14:25-15:50 インドネシア鉄道工科ポリテクニック マディウン 施設内見学
16:00-18:00 マディウンからスラカルタへ移動
18:30-20:50 夕食(Orient Restaurant)
【 7/18 (土) 】  
7:30-8:10 ホテル出発し、アディスマルモ国際空港(スラカルタ)へ
9:45-11:05 アディスマルモ国際空港(スラカルタ)発⇒スカルノ・ハッタ空港着 QG763
11:40 ~共通日程はここまで~ 18日午後は、市内鉄道乗車体験組と内定者面談組に
  市内鉄道乗車体験組≫ ハリム駅へ車で移動し、昼食ののち
13:20-15:30 車 >> Halim駅 >> 徒歩 >> Stasiun LRT Jabodebek Halim駅 >> 電車LRT乗車 >>
Stasiun LRT Cikoko駅 >> >> 普通電車乗車 >> Manggarai駅 >> 普通電車乗車 >> Sudirman駅 >>
徒歩 >> Dukuh Atas BNI駅 >> MRT乗車 >> Bundaran HI駅 >>MRT乗車 >> Setiabudi Astra駅
17:40-18:20 買い物等を済ませ、スカルノ・ハッタ空港へ
  ≪内定者面談組≫ 車で移動し、昼食ののち、BREXAジャカルタ事務所へ
13:20-15:00 高度人材内定者との面談
17:00-17:45 買い物等を済ませ、スカルノ・ハッタ空港へ
21:25 スカルノ・ハッタ空港(ジャカルタ)発⇒翌6:50羽田空港着 NH855
21:50 スカルノ・ハッタ空港(ジャカルタ)発⇒翌7:25成田空港着 JL726

 

訪問先概要

JICA インドネシア事務所

JICA事務所にて、インドネシアの労働市場、法制度、鉄道インフラ開発の最新動向についてブリーフィングを受けた。

日本国内は全産業で深刻な人手不足に直面しており、外国人材の争奪戦において日本が選ばれにくくなる「外国人材の素通り・離脱」が懸念されている。マレーシアが高所得国入り間近と言われるのと同様、インドネシアも開発が進むにつれて円借款やODA主導のインフラ支援は長期的には減少傾向をたどる見通しである。今後は単なる資金援助ではなく、企業文化や仕事への姿勢、技術ノウハウといった「日本が培ってきたソフト面の強み」の伝承や、海外就労者支援の枠組みをODAでいかに後押しできるかが重要となる。

インドネシアの失業率は約4.85%(736万人)となっている。就業者全体の約58%がインフォーマルセクターに従事している。将来的な自動化推進に伴い約2,300万人規模の失業予備群が生じると試算されており、職業能力開発が急務となっている。

政権方針としては、プラボウォ新政権は年間42.5万人の海外就労者派遣を目指し、5年間で45兆ルピア規模の予算・融資・訓練支援スキームを拡充している。

インドネシア人が希望する就労先は、物理的距離が近い国(マレーシア、香港、台湾)や心理的距離が近い国(中東など)が上位を占める。

教育の構造として、小学校約15万校に対し、国立大学は128校と高等教育の枠は限定的であり、大卒者は全体の10%以下にとどまる。運輸省直営の「マディウン鉄道ポリテク(PPI Madiun)」をはじめ、海運・航空・陸上交通等の専門校が全国に存在している。

・D4課程は、対価として人件費を支給する有償インターンシップでの受け入れが可能。
・D3課程は、技術・理系背景を持つため、「技術・人文知識・国際業務(技人国)」ビザでの取得実績もある。

インドネシアの送り出しスキームは、インドネシア国内の法体系において、「国内職業紹介(労働法・LPKS)」と「海外送り出し(PMI保護法・P3MI)」は完全に分離している。送出スキームの種類は下記4つがある。

1. EPA(経済連携協定):外務省・厚労省(介護・看護等)。 
2. 特定技能(SSW):移住労働者保護省(KP2MI)管轄、P3MI(送出機関)を経由。
3. 育成就労:従来の技能実習を発展させた新制度(労働省管轄)。
4. 技人国(技術・人文知識・国際業務):理系大卒・ポリテク卒人材の専門職ビザ。 

民間斡旋(LPKS/P3MI)は許可制・無償原則が適用される。日本から現地で直接ダイレクトリクルーティングすることは法的に認められておらず、現地許可機関を通す必要がある。複雑な在留資格については、技能実習の兄は育成就労、技人国の妹が特定技能にあたると例えられていた。

都市鉄道(MRT/LRT)としては、南北線(Phase 1:ルバックブルス〜ブンダランHI、15.7km)は2019年に開業済。日本の円借款およびゼネコン・車両メーカー(日本車両製)等が参画している。1日約10万〜13万人が利用し、高い定時性(99.98%)を維持している。また、東西線(Phase 1 Stage 1:24.5km)は、ジャカルタ首都圏を横断する重要路線であり、日本(JICA円借款)とアジア開発銀行(ADB)の協調融資などで進められている。 

TOD(駅周辺開発・交通結節)の課題としては、モータリゼーション先行で都市が形成されたため、駅と隣接ビル・商業施設との回遊性(歩行者デッキ等)が不十分なことだ。近年Dukuh Atas(ドゥクアタス)等でMRT・LRT・KCL(通勤電車)を立体的に結び、ペデストリアンデッキによる有機的な接続整備が進められているが、複数事業者間での費用負担・権利調整・財源確保が今後の課題となっている。開業初期には日本の鉄道事業者が運行・維持管理(OMCS)ノウハウを一から指導し、自立的な運用が可能となった。

インドネシア事務所の現地スタッフにおいては、宗教・文化の違いへの配慮に加え、「不満があっても感情を表に出さず溜め込みやすい」「人前で強く叱責されるとプライドを著しく傷つけられる」という気質がある。感情的にならず、丁寧かつ論理的に指導・説明を行う関係構築が大事になる。

到着初日の夜に実施した懇談会におきましても、現在インドネシア現地で活躍されている方々のリアルな姿や現状についての知見を得ることができた。日本での受入後のイメージをより具体化する有意義な情報交換となった。

JICAにてインドネシア鉄道の概要説明

BREXA・ボゴール研修センター

特定技能評価試験対策および日本語教育を担う現地研修施設を視察した。人材候補者の日本語教育、特定技能評価試験対策、および出国手続きを担うインドネシア側人財育成教育・送り出し機関。ボゴール研修センターはじめ、インドネシア国内11拠点にて研修を実施している。

入国内定者による自己紹介

N4レベルの日本語教育の様子

今回の視察では、教育レベルや指導法、教員の能力、「特定技能評価試験」合格に向けたプログラムについて協議を行った。

日本国際交流基金作成の日本語教育教科書「いろどり」を使用し、日本語での授業を行っている。2人1組で、約3分間自由に会話をするなど実践的な研修が展開されている。

 

日本語教員は全体で9名おり、ほとんどが日本国際交流基金のプログラムでインドネシアにて日本語教育に携わったのち、現地に残ってインドネシア人に日本語教育を行っている。

先生からは、聞かれた質問にただ答えるだけでなく、聞き返すことで話を広げられるように伝えていると教育方針を伺った。平均4~6か月でN4レベル、平均10~12か月でN3レベルの習得を目指すほか、日本文化理解にも力を入れ、計画的に教育カリキュラムが組まれている。

インドネシア鉄道工科ポリテクニック マディウン

鉄道専門ポリテクニック マディウン正門

マディウン学生も交えた全体写真

学校長からの概要説明ののち、実習設備や教育施設の視察をおこなった。

インドネシアには、職業技術高等教育機関である「ポリテクニック」が全国に約260〜300校(国立約45校、省庁・政府機関附属約50校、私立約160〜200校)存在する。

今回視察した「マディウン国立鉄道専門工科ポリテクニック」は、運輸省直下の教育機関(陸・海・空あわせて27校)のうち、陸上交通人材育成の第3の拠点として位置づけられている。入学倍率は11倍に達し、安全意識と規律を徹底した高度な専門教育を展開している。また、ISO認証の取得や全専攻プログラムでの優秀賞受賞に加え、「グリーンポリテクニック」として2025年には全国約1,900校中654位にランクインするなど、高い評価を得ている。

本校は鉄道分野に特化した3年制の全寮制機関で、主に高校を卒業した19〜21歳の学生740名が在籍している。カリキュラムは「鉄道整備」「鉄道経営」「電気設備」「車両整備」の4プログラムで構成され、運輸省が重視する「プロフェッショナリズム・健康・技術」のもと、全体の7割を実技訓練に充てる実践的な教育を行っている。

 

1. 軌道(線路)保守:線路の保守・点検ができる人材を育成。1年目〜2年目は学内学習、3年目(1学期間)は外部インターンを実施。将来的には「5学期学内+1学期インターン」の体制を予定している。

2. 電気通信・信号:通信および信号設備の検査・保守ができるエンジニアを育成。

3. 車両エンジニアリング:車両整備に加え、運転士となる人材の育成も担っている。

4. 交通マネジメント(人材育成等):鉄道運行や人材管理に関わるマネジメント人材を育成。

なお、中国(西南交通大学)、ドイツ、SMRT(シンガポール等)などと協力関係にある。また、インドネシア国内の新幹線(高速鉄道)開発に関する知見も取り入れている。

敷地内を走る軌道

校長・副校長より学校説明

INKA江本様講演 (Industri Kereta Api:国営鉄道車輛製造企業)

講演頂いた江本様

東南アジア唯一の総合鉄道車両メーカーであるPT. INKAにて、顧問の江本様(元株式会社東芝の交通部門ご出身、77歳)よりINKA社の組織体制、技術ロードマップ、インドネシアにおける鉄道ビジネスの現状について講演をいただいた。

1998年よりINKA社との業務に従事し、小田急7000形特急(LSE)、阪急7000系(神戸線)、京王電鉄のSIV(静止形インバータ)納入など、長年にわたり日本の鉄道車両関連に携わった経歴を持っている。 

INKA社は、1981年5月設立の国営企業で、従業員数は約5,400名(女性比率約10%)。新車両の製造や中古車両の再整備・輸出、メンテナンス、コンサルティングなどを手掛ける。日本人の技術顧問を迎えるとともに、定期的に日本からの技術指導を受けるなど行っている。また日本より車両部品を輸入し、車両製造を行っている。主要事業としては、車両製造(車体、プレートワゴン、客車)、車両メンテナンス、コンサルティング、貿易業務。

拠点としては、マディウン工場(22ha)に加え、新たにバニュワンギ工場(80ha)へ新造部門を移行して通勤タイプやDMU等を製造予定である。事業ポートフォリオは、国内向けは普通電車から貨物列車まで7分野となっている。

年間生産能力は通勤電車約250台、客車約450台で、生産比率は国内(KAI向け等)が60〜70%、海外輸出が30〜40%を占める。2012年から各種車両の開発を推進し、2021年〜2025年は無人運転技術の開発、2026年以降は貨物車両をベースとした新たな5つの開発計画を予定している。仕様書に基づき、アジア競技大会に向けた新技術導入など、完成車まで造り上げる能力は有している。技術面では、東南アジアで随一であり、アジア地域の車輛の整備・製造拠点として今後も発展が見込まれる。海外展開も行っており、マレーシア等への輸出実績がある。日本、ドイツ、韓国の企業ともパートナーシップを結んでいる。

一方で、日本製部品(東洋電機製造株式会社など)は納期が20ヶ月近くかかることがあり、調達に苦慮している側面もある。現地エンジニアの経験不足があり、過去に技術支援を行った日本車両製造や川崎重工をはじめとする日本側からの継続的な技術支援が不可欠な状況である。現状の車両製造スピード対応は120km/h(※推測値)程度が上限であり、車体の平滑性や品質管理の面ではまだ課題が残る。

 

マディウン学校内にて、施設見学

日本語勉強中の優秀な学生8名と共に、施設内見学をした。

キャンパスの敷地面積は18.1haと広大で、学習教室、各専門分野に特化した実習研修施設、周囲1.2キロをめぐる軌道設備と実際の機動車両、運行シミュレーションシステムのほか、学生寮、体育館などの設備を完備している。車輛や架線への整備も行き届いており、鉄道運行システムを管理する中央司令室や、大部屋一面に設置されたNゲージの鉄道模型は圧巻であった。

学生によるシュミレーター操作

ジャカルタ市内を走る鉄道模型

市内鉄道乗車体験

ジャカルタ市内におけるLRTおよびMRTの運行状況、ならびに主要ハブ駅周辺の歩行者動線について、実際に乗車していただき実地確認をした。Halim駅(高速鉄道WHOOSH・LRT接続拠点)では、自動車を中心とした従来の交通体系から、鉄道へと転換を図っていた。LRT Halim駅はコンコース等の空間が広く確保されており、将来的な乗降客数の増加にも耐えうるスケールで設計なされている。

Travelカードを窓口にて購入し、LRT、MRTに乗車した。ハリム空港とハリム駅は車で5-10分ほどの距離にあるなど、各駅の乗り換えはやや貧弱な状況にある印象であった。

また、Dukuh Atas BNI駅〜Sudirman駅ではLRTからMRTへの徒歩乗り換え区間においては、新設された歩行者専用通路や案内サインの整備により「安全かつスムーズな徒歩移動」が実現されている。エリア一帯は複数の交通機関が交わる中核を担っている。

自動車依存の都市構造から、軌道と歩行者動線を組み合わせた立体的な都市構造へと移行期を迎えている。

ジャカルタのターミナル駅であるマンガライ駅

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

03-3526-2335

フォームでのお問合せ・相談予約は24時間受け付けております。お気軽にご連絡ください。

サイドメニュー